「焼鳥には日本酒やビールでしょ?」そう思っていた私の固定観念が、箱根強羅での一夜で完全に覆されました。温泉で心身をほぐした後、ふと立ち寄った焼鳥店で出会ったのが「焼鳥とワインのマリアージュ」。備長炭で丁寧に焼き上げた串の香ばしさと、それを引き立てるワインの豊かな風味——。この意外な組み合わせが、想像を超える美味しさを生み出していたのです。箱根強羅には、こうした新しい食体験ができる名店が集中しています。古民家を改装した「だいご匠」の本格炭火焼鳥と樽熟成ワイン、田むら銀かつ亭の豆腐かつ煮、GORA BREWERY & GRILLのクラフトビール×グリル料理。今回は、箱根観光を最高に締めくくる「焼鳥×ワイン」の世界をご案内します。
1. 焼鳥とワインの意外な相性|新しいマリアージュの世界
焼鳥とワインの組み合わせは、一見意外に思えるかもしれません。しかし実は、備長炭で焼き上げた鶏肉の香ばしさと、ワインの果実味や酸味が見事に調和する、絶妙なペアリングなのです。
タレ焼きには赤ワイン
甘辛いタレで焼き上げた串には、果実味豊かなミディアムボディの赤ワインが相性抜群です。タレの甘みとワインの果実味が溶け合い、予想を超える美味しさを生み出します。
塩焼きには白ワイン
シンプルな塩焼きには、すっきりとした白ワインやスパークリングワインがおすすめ。鶏本来の旨味を引き立てながら、さっぱりとした余韻を残してくれます。
温泉後の体に最適
温泉で開いた毛穴は、塩分とアミノ酸豊富な地鶏料理の栄養を効率よく吸収します。そこにワインのポリフェノールが加われば、リラックス効果もさらに高まります。
2. だいご匠|焼鳥とワインのマリアージュを極める名店
住所:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1304-70
電話:0460-83-9655
営業時間:17:00~22:00(ラストオーダー 21:30)水木金土はランチも営業中
営業:不定休(事前にお問い合わせください)
アクセス:箱根登山鉄道「強羅駅」より徒歩5分
古民家を改装した隠れ家的な雰囲気のだいご匠では、焼鳥との相性を考えた特別なワインセレクションが用意されています。紀州備長炭を使い、表面200℃、芯温65℃という職人技で焼き上げられた串は、外はカリッと香ばしく、中はふっくらとした最高の食感です。
おすすめのペアリング
月見つくね×樽熟成白ワイン:粗挽き肉に軟骨を仕込み、濃厚な卵黄を絡める月見つくね。樽熟成の白ワインのまろやかさが、卵黄の濃厚さを優しく包み込みます。
ささみ昆布締め炙り×辛口白ワイン:昆布の旨味とわさび醤油の風味には、キリッとした辛口の白ワインが最適。さっぱりとした余韻が、次の串への期待を高めてくれます。
タレ焼き×ミディアムボディ赤ワイン:秘伝のタレで焼き上げた串には、果実味豊かな赤ワインが絶妙にマッチ。タレの甘みとワインの果実味が溶け合います。
「おまかせ串8本コース」は3,900円(税込)から用意されており、季節の一品料理も充実。箱根の地酒「箱根山 純米酒」との飲み比べも楽しめます。予約は必須で、特に週末は早めの確保をおすすめします。
3. 強羅で楽しむワイン×グルメ体験
田むら銀かつ亭|豆腐かつ煮と日本酒・ワイン
住所:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300-739
電話:0460-82-1440
営業時間:【月・木~日】11:00~14:30、17:00~19:00
【火】11:00~14:30、16:00閉店
定休日:火曜夜・水曜日
アクセス:強羅駅から徒歩3分
箱根の清水で作られた豆腐に国産豚ひき肉を挟んで揚げた後、土鍋で卵とじにした「豆腐かつ煮」。この料理には、軽やかな白ワインや日本酒が相性抜群です。出汁の旨味とワインの酸味が見事に調和します。
GORA BREWERY & GRILL|クラフトビール×グリル料理
強羅駅から徒歩圏内。自家醸造のクラフトビールと、地元食材を使ったグリル料理が楽しめます。薪火で焼くチキンやステーキは、シンプルながら素材の旨味を引き出す調理法が光ります。クラフトビールの多様な味わいが、グリル料理を一層引き立てます。
ホテルインディゴ箱根強羅|バーラウンジでワインタイム
強羅駅周辺のホテルには、バーラウンジが併設されている施設も多数。リバーサイド・キッチン&バーでは、早川を一望しながら、厳選されたワインとグリル料理を楽しめます。足湯に浸かりながらのワインタイムは、箱根ならではの贅沢な体験です。
4. 焼鳥×ワインを最高に楽しむためのコツ
部位ごとの最適なワインを知る
もも肉:ジューシーで脂の乗った部位には、果実味豊かなシラーズやジンファンデルなど、しっかりとしたボディの赤ワインが合います。
むね肉:淡白な味わいには、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの白ワインが最適。さっぱりとした塩焼きとの相性は抜群です。
つくね:ふわふわの食感と濃厚な旨味には、ピノ・ノワールのようなエレガントな赤ワインがぴったり。卵黄を絡めたつくねには、樽熟成の白ワインも絶妙です。
レバー・ハツ:濃厚な内臓系には、タンニンがしっかりとしたカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロが良いでしょう。
温度にも注意
白ワインは8~12℃、赤ワインは14~18℃が理想的な温度。温泉後の体が温まっている状態では、少し冷やしたワインが心地よく感じられます。
グラスワインから始める
初めて焼鳥とワインを組み合わせるなら、グラスワインから始めるのがおすすめ。複数の種類を試しながら、自分好みのペアリングを見つける楽しみがあります。
5. 箱根強羅デートで楽しむ焼鳥×ワイン体験
箱根強羅エリアは、カップルのデートスポットとして人気。温泉旅館での宿泊だけでなく、夜の食事処でのワイン×焼鳥体験は、特別な思い出になります。
デートにおすすめの過ごし方
15:00~17:00:強羅到着、温泉でリラックス
17:30~19:30:だいご匠で焼鳥×ワインのマリアージュ
20:00~:強羅公園の夜間散策(季節により)
会話が弾むポイント
それぞれの焼鳥とワインの組み合わせについて「どう感じる?」と意見を交わすことで、普段と違う感覚を共有できます。新しい一面を発見できるかもしれません。
予約は必須
特にだいご匠のような人気店は、週末は2週間前から予約で埋まってしまうことも。デートの計画が決まったら、早めに予約を入れましょう。
まとめ
箱根強羅で体験する「焼鳥×ワイン」のマリアージュは、従来の固定観念を覆す新しい美食体験です。備長炭で丁寧に焼き上げた串の香ばしさと、それを引き立てるワインの豊かな風味。温泉で心身をほぐした後の至福のペアリングは、旅の思い出を特別なものにしてくれます。
だいご匠の本格炭火焼鳥と樽熟成ワイン、田むら銀かつ亭の豆腐かつ煮、GORA BREWERY & GRILLのクラフトビール×グリル料理——。強羅駅周辺に集中するこれらの名店で、あなただけの「焼鳥×ワイン」体験を見つけてください。
次の箱根旅行では、温泉と自然だけでなく、新しい食文化の発見も旅の目的に加えてみてはいかがでしょうか。焼鳥とワインが織りなす意外なハーモニーが、きっとあなたの美食の世界を広げてくれるはずです。

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